オープンデータへの取り組みが法律によって義務付けられ、鹿角市もHP上で様々なデータを好評しています。
秋田県内25市町村中で、既にオープンデータ取り組み済は6自治体(2020年6月現在)のみなので、県内では早いようです。
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参考
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○鹿角市のHPをのぞいてみて
<感想>データをとにかくHP上に表示することが目的になっていないか?
各データを開くと数字の羅列した表が出てきます。
これをみて、課題なり現状を理解しようとすると、一つずつ数字を追って行きながら、頭の中で整理しないといけないので、目的意識がないと大抵の人は嫌になってしまいそう。
オープンデータの目的が
国民参加・官民協働の推進を通じた諸課題の解決、経済活性化、行政の高度化・効率化等が期待
である以上、より多くの人に分かりやすい、そしてデータを使いやすい形で提供し、発展性のあるものにしないともったいない。
<提案>
・データのグラフ化
グラフにしてしまえば、複雑なデータもひと目でポイントがわかるようにする。
データさえあれば、自動でグラフ等生成してビジュアル化できるので、そこまで手間はかからないと思います。
・データのCSV提供
より細かい分析は、CSV形式でダウンロードできれば加工も容易です。
その際、年号だけでなく、西暦も一緒に入っているとデータ処理が容易です。
下記に、「農業人口の推移」と、「農業産出額(耕作)の推移」に関して、HP上のデータをグラフにしてみました。
↓単純に数字が表に並んでいるので、
↓このようにグラフにすると、農業人口の減少具合がよくわかります。
このままのペースで減少すると、2030年前後には農業人口は0になる。
実際には、減少カーブが緩やかになるのでしょうが、15年間で半減しているのがわかります。
「将来どのように農業人口を推移させ、そのためにどのような政策が必要なのか?」
を考えるためには、農家の年齢別人口構成、農家一人あたりの所得、耕作地面積・・・といった様々なデータもグラフで簡単に利用できれば、市民と問題を共有しやすく、また具体的な議論、対策が考えやすいのではないかと思います。
↓こちらは、「農業産出額の推移」に関するHP上のデータ
↓農業産出額(耕作)をグラフ化してみると
このグラフに、将来の計画数値を入れると、鹿角市としての目標が明確化されて、進むべき方向がひと目で分かります。
例えば、2025年に年間60億円を目指す場合、赤のグラフのようになり、これに向かって具体的にどう取り組むかという説明資料になります。
逆に、たとえば何も対策をしないと青のように2025年で年間30億円まで減少するという予想なら、単純に金額だけでなく下降し続けるという危機的状況を共有できます。
大切なのは、オープンデータも、IT導入にしても、それ自体が目的なのではなく、それを用いることでさらなる効率化や市民満足度向上、市民参加の促進やチェック機能の強化による限られた資源の有効活用といった結果に結びつけることだと思います。