令和3年4月より鹿角市議会議員の笹本真司です。活動情報を発信します!

議員報酬・政務活動費に関する議論2 〜鹿角市の現状〜

議員報酬等に関して、前回の記事で私の全体的な考え方を述べました。

議員報酬・政務活動費に関する議論1 〜私の見解〜 - 笹本 真司@鹿角市議会議員 Sasamoto@Kazuno city, Akita

今回は、鹿角市の現状での議員報酬と政務活動費の実態と考察です。

◯議員報酬:議会の議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例に定められています。

 性質:基本的に議員として在籍・会合に出席していれば定期的に支給されます。

 ・毎月の報酬:議長40万1000円、副議長36万2000円、議員34万2000円

 ・期末手当(年2回):議長70万3253円、副議長63万4857円、議員59万9782円

  ※令和3年度現在、条例の記載から計算。

◯政務活動費:政務活動費とは/鹿角市

 性質:調査、研修、情報収集など条例で定められた議員活動をした際に支払い。報告書の提出が必要で領収書ベースでの支払い

 上限:月額5000円(=年間6万円まで)

 

最近では全国町村議会議長会が、以下のような調査研究結果を発表しています。

注)全国市議会議長会が別に存在します。ただ、鹿角市の規模であれば、この議論の本質は町村議会も市議会も同じではないかと思います。

議員報酬の見直し及び政務活動費の活用に関する調査研究|調査・研究|全国町村議会議長会

 

以下データをもとに、秋田県内の他の自治体と鹿角市議会の現状を比較考察しました。

扱うのは議員定数、議員報酬、政務活動費です。

※ただし、データは単純に人口、議員定数、報酬額、政務活動費といったものだけで比較しているので、議会の市民が感じる貢献度、議員の質の高さなどは考慮されていません。市民が市議会に何を求めるか、どの水準を求めるかということと、それを維持するための議員のお仕事チェック、選挙競争原理をしっかり機能させることが本質的には大切だと思います。

※人口は2021年4月、あとは2022年4月現在のものです。あくまで傾向を見るためグラフのみ公開します。間違い等あれば指摘いただければと思います。

議員定数

下記のグラフは横軸が自治体の人口、縦軸が議員1人あたりの人口(人口を議員定数で割った値)です。人口の多い秋田市では議員一人あたり8500人で群を抜いていますが、全体的な傾向を見る限り、鹿角市は平均的な位置にあると言えます。人口減少はこの点をより左に、より下に押し下げ、議員定数削減はこの点を上に押し上げます。

 

②議員報酬

議員一人当たりの人口が多い秋田市が群を抜いていますが、市の中では平均的な水準にあると言えます。同水準の人口規模だと、男鹿市潟上市の議員報酬は鹿角市より高く、北秋田市にかほ市鹿角市よりも低いです。

議員一人あたりの人口から見た報酬水準を見てみると、議員報酬を平均的な傾向水準まで削減ということであれば、仙北市北秋田市の水準の30万円ほど。さらに踏む場合はにかほ市並みの25万円が一つの基準となりそうです。

③政務活動費

政務活動費が支給されるのは、主に市議会で町村議会は見当たらないところが多かったです。支給されている市の中では、やはり秋田市は別格ですが同水準の市だと1万円〜1.5万円が多いです。潟上市は政務活動費はないですが、議員報酬は36万円で鹿角市よりも1.8万円高い水準。仙北市はコロナの状況を鑑みしばらく廃止のようです。