令和3年4月より鹿角市議会議員の笹本真司です。活動情報を発信します!

6/8 北東北小水力利用促進協議会での講演を聞いて

 会員になっている北東北小水力利用促進協議会の総会、記念講演@大湯 千葉旅館と、翌日の視察に参加してきました。

<記念講演>

株式会社リバー・ヴィレッジの村川代表より

リバー・ヴィレッジRiver Village | 地域のための小水力 | 日本 

この講演には鹿角市産業活力課、鹿角地域振興局長、秋田県のエネルギー・資源振興課の方々も出席されていました。2000万円〜9500万円程度(50kW未満の発電所、50kwでだいたい20世帯分)の実際に行ったプロジェクトがいくつか紹介されました。例:吉野ヶ里町松隈 | rivihp

会社はもともと、九州大学の研究室の小水力発電研究の具体的な実践から始まったそうです。非常に興味深かったのが、単なる小水力発電ではなく、それを通じたコミュニティーの形成、教育まで手がけていることです。

地域の合意形成においては、その地域の過去の歴史に立ち戻るところがこれまでにない切り口だと感じました。たとえば、先人たちが投資をして農業用水路を整備したから今安定的に耕作ができていることから、小水力発電も手段は違えど次の世代への投資という意味では同じ精神であると捉えていたところです。「小水力」、「IT」という言葉だけ先行すれば、反射的に拒否反応も出るかも知れませんが、本質的な部分にフォーカスが当てられているなと感じました。まさに温故知新。

小水力は災害対策にもなりますが、ウクライナ戦争がいまだに続くなか、この先、仮に不幸にも日本が戦争に巻き込まれてしまい、発電所や送電網が打撃を受けて大規模な停電がおこっても、小水力が広がっていれば、各地域で最低限度の電力確保ができ(自家消費システムが必要ですが)、しかも分散しているので狙われにくい面もあるのかな。。。と安全保障の面からも有益なのかなと思ったり。(そんなに単純じゃないかも知れませんが)

しっかりとした事業計画があってこそではありますが、固定価格買取制度(20年間適用)のおかげで、投資改修には10年もかからないこと、地域の収入源になること(鹿角市でも森林を収入源としている自治会・財産区がありますが)、未来への投資ということで住民一人ひとりが主体的かつ前向きになっているところに、本質的な魅力を感じました。得られた収入を地域のどういったことに役立てるか、投資していくか。こうした思考の好循環を作る手段として、魅力を感じました。鹿角市においても、条件が合う地区では具体的にできないか、私も理系出身ですし合意形成だけでなく技術的な橋渡しとしても力になれるのではと感じています。