令和3年4月より鹿角市議会議員の笹本真司です。活動情報を発信します!

議会の仕組み(〜委員会って?〜) ぎかいだより110号(令和3年11月1日号)の解説を通して

市民の皆様のお手元に、ぎかいだより110号(令和3年11月1日号)が届いているかと思います。お手元にない場合はこちらからも閲覧できます。


この”ぎかいだより”を使いながら、議会の仕組みを解説させていただこうと思います。正確性よりも分かりやすさ第一とし、かなり簡略化してみます。大きく分けて下記の2点を押さえれば、だいたい流れがわかると思います。

・議会とは(執行部と議会の関係)

・委員会とは(なぜ本会議とは別に委員会がある?)

<議会とは>

議会は執行部との関係性の中にあります。

執行部=”市長”を頂点とした市役所組織=実践部隊

議会=選挙で選ばれた”市民の代表者”たる議員たち=チェック部隊

執行部(市長)が「これをやりたい!」ということを提案し、議会(市民の代表)が審査の上で「承認」することで、初めて執行部はやりたいことができます。子供が親に「ジュース買っていい?」と許可を求めて、親が「いいよ」と言わないとジュースが買えないのと本質的には同じです。(あくまでわかりやすく伝えるための例です)

「これをやりたい!」という内容は”議案”として提出されます。基本的には年に4回の定例会(本会議)の中で審査され、定例会の会期外で迅速に議案を通す必要がある場合は臨時議会が招集されます。臨時議会としては、災害が起こった際の対応予算とか、副市長・教育長等の人事案、市議会議員選挙があってメンバーが入れ替わった際のポスト決めなどがあるかと思います。

議案には、予算案(お金の使い方)、人事案(副市長、教育長)、条例案(ルール)などがあります。

ー議案の”審査”を噛み砕くとーーー

先程のジュースの例を予算案に例えると、子供はジュースが飲みたいので、「ねえねえジュース買うから250円ちょうだい?」とサラッとねだるかもしれません(極端な例です)。そうすると、親としては納得できる使い方かどうか確かめるため、「なんでジュースなの?冷蔵庫のお茶じゃだめなの?」とか「具体的になに飲むの?」とか「ペット500mlなら150円なのになんで250円かかるの?」と聞くわけです。そうすると、子供は「体力つけるために5km走り込みするから、そのときに飲みたいから」「水分とミネラル補給のためにポカリスエットを買う」「夏で暑いから、500mlじゃ足りないよ。1.5㍑のペットボトルを買うの」と答えます。すると、親も納得して「じゃあ250円使っていいよ」となります。実際には議員の賛成多数の可決という形になります。納得できず、ダメと言う判断になれば否決されます。

(感覚的にここまで詳しく聞くのは、会期中の常任委員会です。委員会については、下の記事の委員会とは?に説明があります)

ーーーーーーーーーーーー

9月定例会においては、具体的に下記のような形で各議案が審議されました。(一部)

f:id:sasamotoshinji:20211101124046p:plain

鹿角市 ぎかいだより110号 より抜粋

議員の賛成多数にならなかった場合は、副市長人事案のように”否決”となるため、市長は提案した副市長候補を副市長にすることができません。

f:id:sasamotoshinji:20211101124313p:plain

鹿角市 ぎかいだより110号より抜粋

<委員会とは?>

常任委員会:総務財政常任委員会、教育民生常任委員会、産業建設常任委員会の3つ

市議会議員は3つの常任委員会のいずれかに属します。

提出された議案のうち、細かく内容を審査する必要があると判断されるものは、本会議(幹部職員のみ出席)ではなく各常任委員会(各政策の担当者も出席)に付託されて審議されます。たとえば、観光や建設等に関わる議案は、産業建設委員会で審査され、教育に関わる議案は教育民生常任委員会で審査されます。そこで、担当職員を交えて説明・質疑等を行ったうえで、委員長からその結果(基本的に妥当という結論)が本会議最終日に報告されます。その報告をもって、議長から全議員に採決をはかり、賛成多数で議案は最終的に可決します。このように、常任委員会は会期中に開催されますが、閉会中に行われる場合は閉会中審査と呼ばれ、執行部の進捗の確認や委員から上がったトピックを質疑します。

以上の流れをまとめると、以下のようになります。

f:id:sasamotoshinji:20211102104529p:plain

f:id:sasamotoshinji:20211102104609p:plain

福岡市議会HP https://gikai.city.fukuoka.lg.jp/council/flow より抜粋

常任委員会以外には以下のようなものがあります。

・議会運営委員会

本会議の日程決定や議事進行方法の事前調整などをおこなう

・その他委員会

決算特別委員会、議会改革検討委員会などがあります。

・全員協議会

委員会で取り扱うような詳細内容(幹部職員だけでなく、担当者が必要な内容)で、全議員に関係するような事項の報告もしくは協議が必要に応じて全員協議会という形で行われます。

最近の例:かづのパワーの再開に関する全員協議会