令和3年4月より鹿角市議会議員の笹本真司です。活動情報を発信します!

【令和4年度当初予算】湯瀬地区の整備

今回の令和4年度の当初予算にて、温泉地である湯瀬地区に関しては大きく2つの投資が決まりました。

1.JR湯瀬温泉駅のトイレ再開

JR湯瀬温泉駅は11月末で乗車券類簡易発売委託が終了して、完全に無人駅となった際に駅舎内に設置されていたトイレもJR側の管理上の問題から閉鎖されました。しかし、観光地湯瀬の玄関口である湯瀬温泉駅でトイレすら利用できなくなることに対し、まず湯瀬の住民の方々から危機感が広がりました。これを受けて私も入る形で、住民や観光業界の方々とこの認識を共有し、湯瀬自治会、湯瀬温泉旅館協同組合、十和田八幡平観光物産協会より、トイレ再開の要望書を提出する運びとなりました。市役所の産業活力課の方で対応していただき、市がJRよりトイレを無料で借受け、清掃および必要な光熱費を負担する形で、4月から再開する運びとなりました。それでも、市の財政負担はこれまで乗車券類簡易販売委託では320万円ほどでしたが(これに伴う手数料収入等もありますが、多くはありません)、年間25万円ほどとなり大幅に減少しています。

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北鹿新聞2021年12月14日

2.湯坂の融雪設備更新にともなう調査費計上

国道282号線から湯瀬ふれあいセンター、湯瀬ホテルに下る市道(湯坂)には、ふれあいセンター及び湯瀬ホテルからの廃湯を熱源とした地下融雪管が埋設されていますが、廃湯量の減少や老朽化で融雪機能が発揮できず凍結した状態で、積雪が多い日にはふれあいセンターに通う住民の方の転倒や、湯瀬ホテル利用者の車が坂を登れなかったり、スリップ事故などあり、自主的な除雪や立ち往生した車の牽引などが必要な状況です。これについても、長年にわたり湯瀬自治会等から改善の要望が出されていましたが、今回、設備更新のための調査費が300万円弱計上されています。

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冬季積雪時の湯坂の状況 踏切の先とこの写真の背後の傾斜が特にきつい(写真は2020年12月30日撮影)

湯瀬地区に関しては、こちらの鹿角市統計を見ていただくと2つの特徴があります。

・エリア別の宿泊客数では鹿角市の中でトップ(令和2年では2位の大湯地区の約2倍)

※宿泊客は宿泊費が伴うので一人あたりの鹿角市内での消費額が多い。

・鉄道駅も高速バスも使える好立地(ただし山に囲まれ他地区とは完全に独立)

・その割に公共投資は少ない(温泉街の消滅、過疎高齢化、宿泊者が地域の方と交流したり、お金を落とす場所がほとんどない)

 

湯瀬ふれあいセンターなど老朽化した施設の集約化による維持コスト削減と、観光客がホテルから地域に出て楽しめる仕掛けを、意欲ある住民主体で作っていくことが、持続可能な湯瀬地区の発展に向けて大切であると考えています。

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令和2年版統計書 データ(11観光より抜粋)

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令和2年版統計書 データ(11観光より抜粋)

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