令和3年4月より鹿角市議会議員の笹本真司です。活動情報を発信します!

【Q&A形式】今回の参議院議員選挙からの投票所再編と共通投票所設置について、鹿角市選挙管理委員会事務局に色々疑問点を聞きました

鹿角市の選挙における投票所減少(共通化)について46→6 - 笹本 真司@鹿角市議会議員 Sasamoto@Kazuno city, Akita

前回の記事で触れた、鹿角市の投票所再編・共通投票所設置について、選挙管理委員会事務局で色々聞いてきました。

Q:なぜ今回の再編が行われたの?

A:今後も有権者の減少が見込まれ、46投票区の維持・継続が困難であり、投票区再編と投票所を減少せざるを得ない状況である一方、市民の理解を得るためには単に投票所を減らすだけでは理解が得られないという委員の意見があった。そこで、これまでは投票日には最寄りの指定された投票所でしか投票できなかったのを、今回から投票日も6ヶ所の共通投票所のどこでも投票できるようにして、利便性を向上させることで、減少傾向の投票率向上も図る2本立ての対応になっている。

解説:ここでいう利便の向上とは、単に有権者の居住地と投票所との近さではなく、買い物など日常生活行動で訪れる場所との親和性の向上

【参考】こちらに選挙制度の歴史が分かりやすく解説されています。

参議院選挙は“制度改革”の歴史です | NHK北海道

Q:誰がどうやって決めたの?

A:鹿角市選挙管理委員会が、最終的に委員会の定例会で決定。令和2年に各自治会長にアンケート、令和3年にパブリックコメントを募集した。3月定例会会期中の総務財政常任委員会で説明のほか、広報、ホームページ等で周知を図っている(下段の新聞記事も参照)。選挙管理委員会は市役所からは独立した組織(事務局は市役所の職員が担う)で、市長以下市役所は介入できないことになっている。選挙管理委員は4名おり、地域の特定の思想・宗教・政党に偏りのない方に候補者になっていただき、最終的に議会の選挙で選ばれる(実際には投票ではなく指名推選となる場合が多い)。【参考】選挙管理委員会とは/鹿角市

Q:移動手段を持たない特に高齢者の投票機会を奪うのでは?

A:過去にも投票区の再編があった際に、移動手段としてバスを準備したこともあったが、利用がなかったこともあり、移動支援に関しては今回は考えていない。ただし、回数を重ねながら改善を図っていきたい。

解説:選挙管理委員会では公正な選挙の観点から、改善のためのアンケートをとることはできないそうです。民間有志で行えれば一番よいですが、なるべく気づいた点やご意見は選挙管理委員会にお寄せいただければと思います。もちろん、笹本に声を寄せていただければ、内容によって事務局に直接、もしくは市議会の一般質問という形で声を届けさせていただきます。

鹿角市選挙管理委員会事務局

〒018-5292 秋田県鹿角市花輪字荒田4番地1
電話:0186-30-0285 ファックス:0186-30-1001
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米代新報2022年6月30日1面

 

Q:例えば、秋田県選挙管理委員会からの要請といった、全県的な取り組みなの?

A:いいえ。人口減少、投票率の低下といった課題は、鹿角市だけでなく多くの自治体にも共通しているが、今回のような取り組みはあくまで鹿角市選挙管理委員会の独自のもの。

Q:投票所の数が減ったのは分かるけど、なぜ選挙ポスター掲示板の数も減ったの?

A:選挙ポスター掲示板の設置数は、法律で決められており、投票区内の有権者数によっても変わるが、最大で10ヶ所。今回、6投票区となった鹿角市では、合計53ヶ所の掲示板が設置されている。

公職選挙法施行令より

Q:なぜ、投票所入場券記載の各投票所での期日前投票受付期間の表示が、具体的な日付ではなく”◯日前”というややこしい表現なの?いちいち計算が必要で不親切。

A:本来は分かりやすく日付で記載したかったが、今回は選挙日程を正式に閣議決定したのが6月15日。ここまで待っていると、入場券の印刷などの準備が間に合わない状況だった。正式な確定時に万が一事前見込みと異なる日程となると、誤った日付を記載することになってしまうので、今回はやむなくこのような記載方法になった。他の選挙では一般的に余裕を持って選挙日程が決まるので、これまで通り入場券には具体的な日付を入れる予定。

笹本の自宅に送られてきた投票所入場券の裏面

Q:なぜ投票所によって投票できる期間や時間が異なるの?

A:これまでの選挙での投票傾向から期間や時間を設定した。基本的に市役所では公示日翌日から投票を受け付けているが、基本的には投票日1週間前からの設定としている。国会議員、県知事、県会議員、市長、市議会議員といった選挙によって選挙期間は変わるが、有権者にわかりやすいよう期日前投票日程はどの選挙でも統一する。ゆえに、最も短い7日間の市長選挙や市議会議員選挙の期間に合わせている。

Q:今回は制度変更して最初の選挙で市民の理解が浸透していないのでは?選管のスピーカー車や防災無線でも浸透を図らないのか?

A:スピーカーを使った大きな音量での通知は、選挙カーの音を含め、毎回苦情を多くいただく。また、車だと移動しながらになり、全域をカバーするように走行すると、よく聞こえず効果的ではないようだ。防災無線は基本的に災害等の利用目的であり、総務課に確認したが使用できないようだ。