令和3年4月より鹿角市議会議員の笹本真司です。活動情報を発信します!

合計特殊出生率増加=少子化対策成功とは限らない

合計特殊出生率は、既婚女性の出産率が変わらない場合、未婚女性の流出割合が増えるだけでも、上昇しやすいので、これを自治体の人口対策の指標とする際には注意が必要です。

イメージ的には、一社あたりの仕事の受注額と似ていて、仕事総量や競争力の減少傾向に歯止めがかかっていないのに、他の競争相手が倒産して、一時的に残った各社の平均受注額が増えた状況と同じ。
逆にいうと、未婚女性の流出割合が減少すると、本当は嬉しいはずで評価されるべきなのに、合計特殊出生率は伸びない、または減少ということで、正しく現状を評価されないということもありえます。

ですので、鹿角市の人口ビジョン等での合計特殊出生率の目標設定や実績値の単純比較は、必ず他の条件の変動を考慮しないまま一人歩きしないよう注意が必要かと思います。

あくまで統計上の可能性の話ですが、しっかり頭に入れておくことは必要です。

鹿角市HP 第1期鹿角市まち・ひと・しごと創生総合戦略及び人口ビジョンより抜粋(2022年12月29日)