議会を信頼していない市民にとって、この回答は言い訳や誠意がないように感じると思います。逆に、議会を信頼している市民は、「そうか、ではしっかりやってくれ!」となると思います。
私個人としては、令和2年度の決算特別委員会の委員であった点からしても、結果的にチェックを果たせなかったことは、一議員として申し訳ないと感じています。今後の捜査や第三者委員会の動向を注視しつつ、私個人としてもできるところから検証しているところです。
<記事内容に関する補足>※記事上で④の回答となっている部分は、②に対する回答のように見えます
上記記事の赤枠で囲った部分に関して補足します。市で発注する工事に関しては、条例の定めにより1.5億円以上の案件を議会の議決を経る必要があります。
要請書は、1件目の令和4年1月19日の官製談合事件逮捕事件(令和2年 旧花輪第二中学校の大規模改修における機械設備事業)を念頭に作成されて、2月7日に提出されています。この工事は約8000万円で落札されているので、1.5億円を下回っており、制度上、議会の議決を経ずに発注されています。よって議会でこの工事に関する議決は、予算の承認段階のみですので、この事件単体で見た時、議会でのチェックは制度上難しいです。詳しくはこちらにまとめています。
【鹿角市官製談合事件1件目】令和2年 統合校舎(花輪第二中学校)大規模改造工事について調べてみました。 - 笹本 真司@鹿角市議会議員 Sasamoto@Kazuno city, Akita
ただし、この直後に発覚した令和4年2月9日の2件目の官製談合事件(令和元年 かづの観光ふるさと館(あんとらあ) 大規模改修工事 建築工事)においては、約4億円での落札ですので議会での議決を経ており、制度上審査しています。この詳細と私の感じる改善に向けた着眼点は、下記記事にまとめています。また、この事業での機械設備工事は4社のうち落札した業者を含む3社が最低制限価格となっています。(1件目の官製談合事件の落札価格と同じ)
”制度上”以外の視点
また、こちらの記事では議員から、入札案件の落札率に疑問が投げかけられた事例を紹介しています。この時点で、官製談合が起きていたのかは分かりませんが、ここで露呈された疑問点を水平展開してもう少し深く調査したり、同様の質問を議会の中で継続的に投げかけていたら、議会がもう少しチェック機能としての役割を果たせたかもしれないなと感じます。